「金利1.8%です」 「金利2.8%です」
不動産投資の提案を受ける時、さらっと言われるこの数字。 毎月のローン返済額に含まれているため、あまり深く考えずにスルーしていませんか?
実は、不動産投資において金利は「物件選び」と同じくらい、いやそれ以上に重要です。
今回は、金利がたった1%違うだけで、最終的に支払う金額がどれほど変わるのか。具体的なシミュレーションでその恐ろしさを解説します。
【衝撃】金利1%の差で、支払総額は「600万円」変わる
論より証拠です。以下の条件で、金利だけを変えてシミュレーションしてみましょう。
【シミュレーション条件】
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借入金額:3,000万円
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返済期間:35年
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返済方法:元利均等返済
ケースA:金利 1.5% の場合
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月々の返済額:約 92,000円
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35年間の総返済額:約 3,858万円
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(利息分:約 858万円)
ケースB:金利 2.5% の場合
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月々の返済額:約 107,000円
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35年間の総返済額:約 4,504万円
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(利息分:約 1,504万円)
その差額は…?
4,504万円 - 3,858万円 = 約 646万円
借りた元本(3,000万円)は同じなのに、金利がたった1%違うだけで、最終的に支払うお金が約646万円も増えてしまうのです。
646万円あれば、高級車が買えます。 もう一軒、区分マンションの頭金にすることもできます。 これだけの金額が「金利」として消えてしまうと考えると、0.1%の重みが変わって見えませんか?
なぜ金利には「高い人」と「低い人」がいるのか?
では、この金利はどうやって決まるのでしょうか? 「運」ではありません。銀行は主に以下の3つの要素を見て、あなたへの金利(貸出条件)を決定しています。
1. あなた個人の「属性」
これが最も大きな要素です。
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勤務先:上場企業や公務員は評価が高い
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年収:高ければ高いほど有利
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勤続年数:長いほど安定していると見なされる
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資産背景:預貯金や他の資産があるか
銀行から見て「この人は絶対に貸したお金を返してくれる(貸し倒れリスクが低い)」と判断されれば、金利は低くなります。
2. 物件の「担保評価」
もしあなたが返済できなくなった時、その物件を売れば回収できるか?を見られます。
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都心の一等地など資産価値が落ちにくい物件
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収益性が高い(家賃収入が安定している)物件
こうした「良い物件」であれば、銀行のリスクが減るため、金利が低くなる傾向があります。
3. 提携金融機関の有無
不動産会社が銀行と提携している場合、優遇金利(キャンペーン金利のようなもの)が適用されることがあります。実績のある不動産会社ほど、有利な条件を引き出せるケースが多いです。
まとめ:目先のキャッシュフローだけでなく「総額」を見よう
不動産投資を始めるとき、どうしても「毎月いくら手元に残るか(キャッシュフロー)」ばかりに目が行きがちです。
しかし、投資の最終的なゴールは「トータルでいくら儲かったか」です。
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金利が高いと、毎月の返済額が増え、手残りが減る。
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金利が高いと、元本の減りが遅く、売却時の利益が出にくい。
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金利が高いと、総支払額が数百万円単位で膨れ上がる。
「金利なんて誤差でしょ?」と思わず、提示された条件が自分の属性や物件に見合っているのか、しっかり吟味することが成功への近道です。
0.1%でも安く借りる。そのこだわりが、30年後のあなたの資産を大きく守ります。